【酸菜魚】酸っぱさが癖になる四川生まれのスープ
みなさんこんにちは、しょっちゅうキッチンで好き勝手やってるアキオカ アヤカです。
2022年1発めの更新ですね、あけましておめでとうございます。
昨年後半からのろのろ更新になってしまいましたが、今後ともゆるーくお付き合いいただければ幸いでございます。
マイナーな中国料理が食べたい
漬物が大量に余ってます…
でっかい川魚を釣りましたが、食べ方がわかりません!
上記に当てはまる方もそうでない方も、ぜひお立ち寄りください。
酸菜魚とは?
酸菜魚(suāncài yú)は、白身魚と酸菜(葉野菜の漬物)を煮込んで唐辛子などで味をつけた四川料理です。
酸菜魚の本場・重慶では、コイの仲間の川魚「ソウギョ」などをよく用います。
日本では要注意外来生物扱いされているソウギョですが、中国では重要な食材とされています。
川釣りでソウギョが釣れたら、ぜひ酸菜魚にしてみましょう。
※台所でさばけないようなでっかいヤツはその場でさばいて持ち帰ってもよいですが、ゴミの捨て方は自治体の指定に従ってくださいねー!あと、生食は厳禁ですよ。
もうひとつの主役・酸菜は、中国食材店で入手したコレを使います。
本場ではよく鍋料理のベースに用いられ、そのまま食べることは少ないようです。
中国の酸菜が手に入らなくても、乳酸発酵系の野菜漬物であればだいたいなんでも酸菜魚に使えると思います。
入手しやすさなら野沢菜か高菜あたり、あとは京都土産のすぐき漬、木曽のすんき漬とか…
そうそう、白菜キムチやザワークラウトあたりでもいけるかも?←乳酸発酵してない「なんちゃって製法」だと美味しくならないかも?
酸菜魚を作ってみよう
今回は、こちらのレシピをベースにしています。
〈材料(4~5人分)〉
酸菜…200g(水気を絞ったあとの重さ)
白身魚(今回はタラを使用)…1kg
【A】
片栗粉…大さじ2
みりん…大さじ3くらい
卵白…1個分
塩…小さじ0.5
ごま油…大さじ3くらい
【B】
刻みorおろししょうが…大さじ1~1.5
スライスor刻みorおろしにんにく…大さじ1~1.5
花椒…適量
輪切り唐辛子…3~4本分(一味・七味で代用可)
【C】
中華だしの素(鶏ガラスープ、ウェイパーでも)…小さじ1.5
塩…小さじ1くらい
水…1500ml
●炒め油
ごま油…適量
白ごま…大さじ1
パクチー…適量
下ごしらえ
酸菜を刻んで、水気をしぼります。
白身魚を食べやすいサイズに切り、【A】を加えて全体にからめます。
ほんまは薄切りにするんですが、でっかい骨が多かったんで妥協しました。
まず片栗粉を入れて全体になじませ、その後でみりん・卵白・塩を加えて混ぜるのがコツです。
全体がよく混ざったら冷蔵庫に入れ、20分以上休ませておきます。
具材を炒める
鍋にごま油を熱して【B】を加え、全体がきつね色になるまで炒めます。
酸菜を加えてさらに炒めます。
鍋の中身がいい具合になじんだら、【C】を加えて熱します。
鍋があたたまったら魚を加え、フタをして強火で煮ます。
魚に火が通ったら、スープ部分の完成です。
炒め油を作る(食べる直前に!)
あらかじめ、スープを深めの皿などに盛り付けておきます。
フライパンにごま油を熱し、白ごまを加えます。
油が十分にあたたまったら火からおろし、皿に直接かけます。
最後に、お好みでパクチーをトッピングして完成です。
酸菜魚実食!
いかにも乳酸発酵!な香りがするので、ちょっとドキドキします…
勇気を出してまず一口!
…お?
これけっこういけるやん!
酸っぱいことは酸っぱいんですが、スパイスとごま油の風味で中和されてまろやかな酸味に仕上がっています。うまい!うまい!!
酢の物や酸っぱい漬物が苦手な方でも、ファーストインパクトさえ乗り越えれば美味しく食べられるでしょう。
酸菜魚、いい意味で期待を裏切ってくれた逸品でした。
さいごに
食べる直前に熱した油をかける手法は、麻婆豆腐などにも応用できます。
こちらのレシピでは普通にごま油をまわしかけていますが、より本格的な味にしたい場合はぜひお試しあれ。
【ポトフ】牛肉入りの「半」本格派フレンチ
みなさんこんにちは、しょっちゅうキッチンで好き勝手やってるアキオカ アヤカです。
あら。
もう気づいたら師走の中旬じゃございませんか。
この更新もしかして年内ラストかな?いやいや、あと何回かいけるかな?
カレーの材料が余った…どうしよ?
主菜にも副菜にもなる汎用型メニュー希望!
今日は時間があるんで、料理に時間かけてみようかな?
上記に当てはまる方もそうでない方も、ぜひお立ち寄りください。
ポトフとは?
フランス料理としても有名なポトフ(pot-au-feu)は、牛肉などの肉と野菜を長時間煮込んで作る家庭料理です。
ポトフのpotは「鍋」、feuは「火」なので、ポトフを大雑把に訳すると火鍋になってしまいます。
まぁ、ポトフも火鍋(huǒguō)も日本語の「煮物」くらいのざっくりした意味なんでしょうね。
ポトフとポテ
レシピサイトなどを見ると、ウインナーやベーコン入りのポトフがたくさん紹介されています。
日本ではベーコン・ウインナー主体のものをポトフと呼ぶこともよくありますが、フレンチの世界では基本的に「牛肉と野菜を煮込んだ料理」をポトフと呼んでいます。
現在のポトフの起源は老いた耕用牛などをつぶして野菜と一緒に煮込んだ料理であり、長時間煮込んだのは固い肉を食べやすくするためだったようです。
農家の家庭料理なら、野菜がたっぷり入っているのも納得ですね。
で、豚肉またはその加工品とキャベツを入れたものはポテ(potée)となります。
ポテはケルト料理由来であり、ケルト人の食卓に欠かせなかったベーコン・ソーセージが入ります。
日本で「ポトフ」として紹介されているレシピ・写真のなかには結構な割合で「ポテ」が混ざってますが…
…まぁ、美味しそうやし細かいことはいいか。(説明がだいなし)
ポトフを作ってみよう
本格的なレシピでは、肉や野菜を長時間煮て作ったブイヨンがベースとなります。
今回のレシピは牛肉を煮出して旨味を出していますが、コンソメも使うので「半」本格派です。
〈材料(5~6人分)〉
牛肉(カレー・シチュー用)…200gくらい
ソーセージ…6~7本くらい
玉ねぎ…1個
にんじん…1本
大根…10cmくらい
キャベツ…1/8~1/4個
コンソメ…3個
水…1000ml
ローリエ…1枚
塩コショウ…適量
ウインナーはブロックベーコン・プレスハム・ミートボールなどに、野菜はじゃがいも・ブロッコリー・カリフラワー・きのこ類などに変えてもOKです。あと、セロリやレンコンあたりもイイかも。
牛肉を煮込み始める
牛肉を一口大に切り、塩コショウで下味をつけます。
血の塊や汚れが目立つ場合は、あらかじめ落としておきましょう。
水と牛肉を鍋に入れて火にかけ、煮立ったら弱火にして少なくとも30分以上じっくり煮ます。
他の具材の下ごしらえ
牛肉を煮ている間に、他の具材を切っておきます。
玉ねぎはくし形もしくは1~2cm幅に切り、他の具材は牛肉と同じくらいのサイズにしましょう。
ウインナーはカットせずそのまま入れてもいいですが、今回は切りました。
焼きたてウインナーをかじったときにアツアツの汁気が顔に跳ねて、ヤケドしたトラウマがあるのです…
牛肉が煮えたら…
牛肉がホロっとやわらかくなってスープ部分に旨味が出てきたら、コンソメを加えます。
玉ねぎと根菜類(※煮崩れしにくいやつ)を入れて、引き続き煮ます。
じゃがいもやかぶなど煮崩れさせたくない具材を使う場合は、まだこの段階では入れません!
再び鍋がフツフツし始めたら、キャベツ・ウインナー・ローリエを入れてすべての具材が柔らかくなるまで弱火で煮ます。
じゃがいも・かぶ類を入れる場合はキャベツなどと同じタイミングで入れ、柔らかくなったら火を止めましょう。
そうそう、煮立って15~20分ほど経ったらローリエを取り出すことをおすすめします。
ローリエを煮込みすぎてえぐみが出るのを防ぐためです。わたくし、よく取り出し忘れますが…
最後に塩コショウで味を調整したら、完成です。
ポトフ実食!
具材の存在感が大きいポトフは、大きめの器に盛ると映えますね。
肉と野菜類の風味がほどよくスープに溶け出し、どの具材もホロっとやわらかく仕上がっています。
これなら、風邪などで胃腸が弱っているときも食べやすいでしょう。
具材を小さめにカットして薄味に仕上げれば、離乳食としても十分イケると思います。
もうちょっとパンチをきかせたい場合は、少し粒マスタードを添えたり粗挽きコショウを足したりしてもいいですね。
さいごに
ポトフは大鍋でドカッと作ることが多いので、中途半端に余ったり飽きてしまったりすることもあるでしょう。
もしポトフのスープ部分が余ったら、残りごはんと溶けるタイプのチーズを入れると美味しいリゾットに化けます。
具材も多めに残った場合は、カレールーを入れるだけでカレーになりますよ。
【参考】
メウンタン(韓国風ピリ辛海鮮鍋)と、ティラピアのさばき方
みなさんこんにちは、しょっちゅうキッチンで好き勝手やってるアキオカ アヤカです。
…前回記事から約ひと月、またまた間が開いてしまいしたね。
富山湾ではそろそろ美味しいブリが上がってきますが、今回は富山湾で上がった別の魚が主役です。
「ちかだい」って言うからにはタイの仲間なのかと思いきや、コイツはティラピアという外来魚だそうです。
得体のしれない白身魚は、とりあえず韓国風の濃い味で煮込んでしまえばいいのです。(個人の感想です)
上記に当てはまる方もそうでない方も、ぜひお立ち寄りください。
ティラピアとは?
外来魚の一種であるティラピアは、「カワスズメ」の仲間です。
日本のティラピアはもともと戦後に食糧として持ち込まれたものであり、一時はタイの代用魚「イズミダイ」として流通していました。
しかし養殖技術向上によってタイが身近な魚になるとティラピアの人気は低迷し、しまいには「迷惑な外来魚」扱いになってしまいました。
ティラピアも、ブラックバスと似たような運命をたどってますね。ちょっと気の毒。
メウンタンを作ってみよう
メウンタンのレシピは、こちらをベースにしています。
〈材料(5~6人分)〉
【魚介類 合計1kgくらい】
ティラピアの切り身…3匹分
たらの切り身…2~3切れ
シーフードミックス(あさり入り)…1袋
豆腐…1パック
大根…1/8本
長ねぎ…1本
春菊…1袋
豆もやし…1袋
★おろししょうが…大さじ2くらい
★刻みにんにく…2~3かけ分
★水…1000ml
★あさりダシダ…大さじ2
★しょうゆ…大さじ1
★コチュジャン…大さじ1~(辛さはお好みで)
ティラピアをさばく
まず、うろこをしっかり取り除きます。
余談ですが、以前タイをさばいた後でうろこを額につけたまま外に出てしまったことがあります。はずかしや。
で、ティラピアの身をおろすわけですが…
ティラピアのはらわたにはけっこう臭みがあるらしく、もし包丁などではらわたを傷つけてしまうと身に臭みが移ってしまうそうです。
しかも、この臭みは洗ったりゆでたりしても完全になくすことは難しいとのこと。
そういうわけで、ティラピアの三枚おろしはこんな手順になります。
・シッポ側から包丁を入れ、頭側へ向けてゆっくり包丁を動かす
・腹側に隙間(はらわたが入っている空間)が見えたら包丁の向きを変え、今度は背中側から背骨方向へ包丁を動かす
・はらわた周辺以外の身が背骨から離れたら、皮を切って身を取り外す
大変もったいないですが、ハラミ部分は諦めてください…(うまくハラミを切り取る方法をご存じの方がいらっしゃったら、ぜひご一報くださいませ)
臭みを取るため、ざるに並べて熱湯をまわしかけます。
ティラピアがちょっと足りないので、タラの切り身も追加します。
他の具材もついでに下ごしらえ
野菜類ととうふは、食べやすいサイズに切っておきます。
余裕があれば、もやしのひげ根をむしっておくと食感がよくなります。
材料を煮込んでいく
鍋に大根を入れ、★を加えて火にかけます。
煮立ったらティラピア+タラとシーフードミックスを入れ、豆腐も加えてひと煮立ちさせます。
煮立ったら野菜類を入れてさっと火を通し、味を調えて完成です。
メウンタン実食!
「メウン」は「辛い」、「タン」は「鍋料理・スープ」、つまりメウンタンは「辛い鍋(スープ)」です。そのまんまですね。
今回はコチュジャンを控えめにして万人向けの味に仕上げていますが、本場のメウンタンはめちゃくちゃ辛いようです。辛いのが好きな方は、コチュジャンや一味・七味などをたっぷり入れて汗をかきながらお召し上がりください。
ちょっとだけ心配していたティラピアは、臭みをほとんど感じず身もやわらかくて美味しいです。
白身魚ならだいたいなんでもいいみたいなので、コストコのパンガシウス(ナマズの仲間)とかでもいけそうですね。
あとは、釣ってきたブラックバスとかシーバス(スズキ)あたりでも。
さいごに
メウンタンを作るときは、うま味を増やすためにぜひあさりやはまぐりを入れてください。少量でもいいので…
今回はメインがティラピアだったのでやりませんでしたが、まるごと1匹のタラやタイなど使う場合はアラも入れるとより美味しくなりますよ。
【アグチム】大人向けの韓国風ピリ辛蒸し料理
みなさんこんにちは、しょっちゅうキッチンで好き勝手やってるアキオカ アヤカです。
寒くなってくると、体があったかくなるものが恋しくなりますね。
夫からのリクエストで、今回は辛ーいアグチムを作ります。
(子どもらには、辛くない別料理を用意しておきました)
アンコウ鍋もいいけど、他の食べ方を試してみたい
白ご飯にもお酒にもあう辛い料理希望!
魚介類といっしょに、野菜もたっぷり摂りたいわ
上記に当てはまる方もそうでない方も、ぜひお立ち寄りください。
アグチムとは?
アグチム(아구찜)は、アンコウ(アグ、아구)と野菜の蒸し煮です。
で、チム(찜)は「蒸し料理」を意味します。
過去に作ったケランチム(계란찜)も、ケラン(鶏卵)を蒸した料理ですね。
↓ちなみに、こちらはチムじゃなくてムチム(和え物)です。蒸してません。
そうそう、アグチムの本場は釜山の西にある港町「馬山(マサン)」です。
釜山から馬山へは高速バスでおよそ1時間なので、釜山旅行に行く機会があったらアグチムのために馬山へ足を伸ばしてみたいですね。
…果たして、いつ行けるのやら。
アグチムを作ってみよう
今回は、こちらのレシピを参考にしています。
↑こちらのページからリンクが貼られていたページ(韓国農水産食品流通公舎)を参照したのですが、2022年4月現在リンク切れになっていて閲覧できません…
〈材料(4~5人分)〉
あんこうの切り身…500gくらい
塩(下処理用)…大さじ1くらい
あさり…200gくらい(シーフードミックスや缶詰でも可)
長ねぎ…1/2本 or 玉ねぎ…1/2個
豆もやし…1袋
せり or みつば…1袋
パプリカ…1個
水…600ml
★おろししょうが…大さじ2
★刻みにんにく…1~2かけ分
★砂糖…小さじ2
★いりこorあさりダシダ…小さじ2(和風の顆粒だしで代用可)
★コチュジャン…大さじ2~ ※好みに応じて増減してください
★しょうゆ…大さじ2
★オイスターソース…大さじ2
★みりん…大さじ2
★料理酒…大さじ2
塩(味調整用)…適量
粉唐辛子、または一味or七味唐辛子(味調整用)…適量
片栗粉…大さじ4(同量の水で溶いておく)
ごま油…大さじ2
具材の下ごしらえ
あんこうをザルに入れ、下処理用の塩を全体にまぶして40~60分ほど置きます。
アンコウに塩をなじませている間に、豆もやしのひげ根をとります。
パプリカと玉ねぎは細切りに、みつばは2~3cmに切ります。
ついでにおろししょうがと刻みにんにくも用意しておきましょう。
豆もやしを鍋に入れ、さらに豆もやしの半分が浸かるくらいの水を加えて火にかけます。
1分ほど煮たらすぐに取り出し、ざるにあげておきます。
★の調味料をすべて混ぜておきます。
鍋に湯を沸かし、あんこうを入れて下茹でします。
あんこうの表面の色が変わったらざるにあげ、流水で全体を洗います。
具材を蒸し煮にする
合わせ調味料の半量を鍋に入れ、あんこう・あさり・水を加えて強火にかけます。
沸騰したら弱めの中火にし、10分ほど煮込みます。
全体がしんなりしたらもう半量の調味料と野菜を入れ、軽く混ぜながら1分ほど加熱します。
いったん味見をして、薄い場合は塩・コチュジャン・唐辛子などで整えます。
味が決まったら水溶き片栗粉を流し入れて混ぜ、全体にとろみがついたら火を止めてごま油をまわしかけます。
アグチム実食!
はじめの一口はもう予想通りの辛さですが、これがまた白ご飯に合うんです。
アンコウの身はほどよい弾力があり、もやしやパプリカと一緒に食べることで食感のバリエーションが増えて食べ飽きません。
あと、蒸してカサの減った野菜をたくさん摂れるのもいいですね。
そうそう、現地の専門店ではアグチムをわさびじょうゆにつけて食べることも多いそうです。
唐辛子+わさびのダブルコンボに興味がある方は、ぜひお試しあれ。
さいごに
アグチムを食べる際は、なるべく白い服やフォーマルな装いを避けることをおすすめします。
我々の食べ方が下手なだけかもしれませんが、アンコウの骨を取ったりヒレをかじったりするときにそこそこの確率で赤いつゆが飛びます…
【トムヤムクン】コチュジャンで簡単&本格的に!
みなさんこんにちは、しょっちゅうキッチンで好き勝手やってるアキオカ アヤカです。
今回は、いかにもトラベルごはんらしいトラベルごはん「トムヤムクン」です。
ブログ始めたときから、いつか作ってみたかったんや…
上記に当てはまる方もそうでない方も、ぜひお立ち寄りください。
トムヤムクンとは?
トムヤムクン(ต้มยำกุ้ง)を直訳すると、「エビを入れて混ぜて煮込んだもの」となります。
エビ(クン)の代わりに鶏肉をメイン具材にすると、「トムヤムガイ」となります。
カオマンガイを食べたことがある方なら、「鶏肉=ガイ」はイメージしやすいでしょう。
で、魚をメインにすると「トムヤムプラー」となります。
これまた、ナンプラー(魚醤)から連想できますね。
トムヤムクンにミルクは入れますか?
タイには2種類のトムヤムクンがあるため、現地のトムヤムスープの店で「トムヤムクンください」と言うと高確率で店員さんにフリーズされます。
日本なら、お寿司屋さんに行って「お寿司ください」と言うようなもんですね。
トムヤムクン・ナームコン(ต้มยำกุ้ง น้ำข้น)
ココナッツミルクor牛乳とチリオイルを加えた、濃厚な味わいのトムヤムクンです。
日本で有名なのはおそらくこっちですね。
トムヤムクン・ナームサーイ(ต้มยำกุ้ง น้ำใส)
ココナッツミルクやチリオイルを加えず、すまし仕立てにしたトムヤムクンです。
「あっさり」とよく表現されますが、ミルク成分がないぶん辛味がストレートにきそうです。(まだ食べたことない)
トムヤムクンを作ってみよう
今回は複数のレシピをベースにし、独断でちょっとだけ材料を足してます。
〈材料(4人分)〉
無頭えび…10日
玉ねぎ…1個
プチトマト…8個
マッシュルーム…1缶(生マッシュルーム・しめじ1パックなどでもOK)
水…800ml
【トムヤムベース】
コチュジャン…大さじ2
ナンプラー…大さじ3くらい
シュリンプペースト(今回はバゴーオン使用)…小さじ1/2くらい
※シュリンプペーストがない場合は、ナンプラーを大さじ4にしてください。
★レモングラス…50〜60g
★おろししょうが…1かけ分
★刻みにんにく…1かけ分
☆ココナッツミルク…200g(なければ牛乳でもOK)
☆砂糖(あればきび砂糖)…小さじ1
☆鶏がらスープの素…小さじ2
☆レモン汁…大さじ3~4
トッピング用ラー油…適量
トッピング用パクチー(葉)…適量(お好みで)
具材の下ごしらえ
えびの足と殻を取り、背ワタもとっておきます。
玉ねぎは細切りに、プチトマトとマッシュルームはそれぞれ半分に切ります。
レモングラスは鍋に入れやすい長さに切り、縦方向に切れ目を入れます。
トムヤムベースを作る
【トムヤムベース】の材料をすべて混ぜます。
具材を煮込む
鍋に水と玉ねぎと★を入れて、火にかけます。
鍋が沸騰し玉ねぎが半分くらき透き通ってきたらエビと残りの野菜を入れ、トムヤムベースと☆を加えて火を通します。
トムヤンクン実食!
器に盛り付け、お好みでラー油とパクチーをトッピングしていただきます。
うーん、トムヤムクンらしくさわやかな辛酸っぱさ!
コチュジャンメインではありますが、以前どっかのレストランで食べた味にかなり近いです。
今回はジャスミンライスと一緒に食べていますが、麺を合わせてトムヤムヌードルにするのもおすすめです。
そうそう、でっかいレモングラスは固いのでよけてお召し上がりください。
さいごに
今回はレモン汁を使っていますが、ライム果汁を入れるとより本場っぽくなると思います。
普段からエスニック料理を多く作る方は、無糖のライム果汁を常備しておいてもいいでしょう。
スーパーのお酒コーナーや酒屋さんに行くと、カクテル割る用のやつがありますよ。調味料コーナーにはレモン汁はあるけど、ライム果汁はあんまり見かけません…
【アチャール】お好みの野菜や果物で作る、インド風ピクルス
みなさんおひさしぶりです、しょっちゅうキッチンで好き勝手やってるアキオカ アヤカです。
なんやかんやで月曜日にワクチン2回目を接種し、微熱と全身筋肉痛と強烈な眠気のせいで寝込んでおりました。
ようやく本調子に戻ってきたので、ブログのほうも再開したいと思います。
今回のテーマは、前回のバターチキンカレーの添えものです。
上記に当てはまる方もそうでない方も、ぜひお立ち寄りください。
アチャールとは?
アチャールは、インド・ネパール・パキスタンなどで食べられているピクルスの一種です。
ピクルスというとすっぱいイメージが強いですが、アチャールは唐辛子系の辛さとスパイスが加わることで辛酸っぱく複雑な味になります。
アチャールは発酵する?しない?
ピクルスに「乳酸発酵させるタイプ」と「発酵させず酢漬けにするタイプ」の2種類が存在するように、アチャールにも発酵タイプと発酵しないタイプがあります。
発酵タイプのアチャールは、だいたいこんな感じで作ります。
・まず野菜を天日干しにする(天日干しの前に塩漬けしたりしなかったり)
・ほどよく乾燥した野菜と調味液(塩+スパイス+油)を混ぜる
・密閉容器に入れて放置し、乳酸発酵させる
漬け込む前に天日干しするという点では、生野菜を塩水に漬ける発酵ピクルスよりも梅干しに近いかもしれません。
一方、発酵しないタイプのアチャールは材料を調味液となじませた後あまり時間をおかずにいただきます。
こっちは、ピクルスというよりマリネに近いかな。
アチャールを作ってみよう
「発酵させるヒマがない」「夫が衝動買いしたアチャールの素を使わねば」という理由により、今回は発酵しないほうのアチャールです。
〈材料(5~6人分)〉
お好みの野菜…合計650gくらい
・きゅうり
・パプリカ
・プチトマト
・玉ねぎ
・ひよこ豆(水戻し済)
酢…大さじ3←レモン汁でもいいかも
アチャールの素…10g(1/2袋)
野菜を切る
プチトマトは半分に、きゅうり・パプリカ・玉ねぎは2cm角くらいに切ります。
切り方に決まりはありませんが、ひよこ豆に近いサイズに揃えておくといいかも?
調味料と混ぜる
アチャールの素と酢を加え、まんべんなく混ぜます。
こんな感じになったら、食べる直前まで冷蔵庫で冷やしておきましょう。
アチャール実食!
でっかい器に大盛りにすると食べきれないので、小鉢か皿の端っこにそっと盛り付けましょう。
アチャールの印象を一言で表すと、西洋風のピクルスに辛みとスパイシーさを足した感じです。あるいは、キムチからニンニク風味を引いたような感じか…。
メインのバターチキンカレーはこってりめの味でしたが、ときどきアチャールを口に入れるとうまい具合にリセットできます。味の方向性が正反対ですから。
あと、生玉ねぎの辛味がけっこうきますね。大人向けなお味。
「アチャールの素」のパッケージにはタコやらパインやらを使うレシピも載ってたので、次回はフルーツメインで攻めてみたいと思います。
さいごに
アチャールが余ったら、豚キムチと同じ要領で「豚アチャール」にしてみてもいいかもしれません。
インドっぽさを前面に出したいなら、豚キムチより鶏キムチかな?(インドでは宗教上の理由などで豚や牛を食べない人が多いので…)
【バターチキンカレー】残りピーナッツと家にあるもので作れるよ
みなさんこんにちは、しょっちゅうキッチンで好き勝手やってるアキオカ アヤカです。
今回はインド料理のなかではわりと難易度低めのバターチキンカレーです。カロリー?聞いたらあきまへん。
ほんまは水曜日にアップしたかったんですが、本業とこまごました用事で忙しかったため金曜日になってしまいました。
上記に当てはまる方もそうでない方も、ぜひお立ち寄りください。
バターチキンカレーとは?
インド・デリー発祥のバターチキンカレー(बटर चिकन)は、現地ではムルグマカニ( चिकन मखानी)と呼ばれます。
もともとはタンドリーチキンのアレンジ料理
バターチキンカレーのはじまりは、デリーの料理人が「タンドリーチキンの漬けダレの余り」と「残り物のチキン」をアレンジして作った料理と言われています。
つまり、バターチキンカレーは
昨日のカレーで作るカレードリア
とか
残った肉じゃがで作るコロッケ
とか
残ったごはんで作るチャーハン
とか
鍋料理のシメのおじや(ちょっと違うか?)
…的な存在だったのですね。
それなら、
ヨーグルト漬け鶏肉をたくさん作って冷凍しておいて、好きなだけ解凍してタンドリーチキン(チキンティッカ)にしたりバターチキンカレーにしたりしても良さそうです。
うーむ我ながらなかなかいいアイデア、もうちょっと冷凍庫に空きができたらやってみよか。
バターチキンカレーを作ってみよう
今回は、こちらのレシピをベースにしています。
〈材料(2~3人分)〉
鶏もも肉…1枚
バター…大さじ2
トマト缶…1缶(400g)
鶏ガラスープの素…大さじ1/2
牛乳…50~60ml
【A】
ヨーグルト…100~130g
カレーパウダー…大さじ2
レモン汁…小さじ1
おろししょうが…1かけ分
刻みにんにく…2~3かけ分
コリアンダー、クミン、黒コショウ、塩…適量(スパイス類がなければ省略可)
【B】
ピーナッツまたはカシューナッツ…ひとつかみ
→有塩でも無塩でもOK、なんならバタピーでもOK
オリーブオイル…少量
※無糖ピーナッツバター(大さじ1~2)があれば、【B】の代わりに使ってください。
下ごしらえ
一口大に切った鶏肉と【A】をチャック付き袋に入れ、全体をまんべんなく混ぜます。
こんな感じになったら、最低でも30分以上はそのまま置いておきましょう。
フードプロセッサーに【B】を入れ、ペースト状になるまで攪拌します。
うっかり攪拌後の写真を撮り忘れましたが、こちらの記事に登場したピーナッツペーストと同じものができます。
今回のように少量だとペーストっぽくなりにくいですが、オリーブオイルを加えることでまあまあいい感じになります。
バターとトマトを煮込む
鍋にバターとトマト缶を入れて火にかけます。
トマトの固形部分をヘラでつぶしつつ、全体をよく混ぜます。
鍋がフツフツしはじめたら鶏肉と鶏ガラスープの素を加え、弱火で15~20分ほど煮込みます。
鶏肉に火が通ったらピーナッツペーストと牛乳を入れてよく混ぜ、さらに2~3分ほど煮ます。
バターチキンカレー実食!
ジャスミンライスに合わせていますが、普通のジャポニカ米でももちろんOKです。
生クリームがなくても、ピーナッツのおかげでちゃんとマイルドこってり味になりますね。
まったりもったり味オンリーだと途中で飽きそうですが、しょうがの風味とヨーグルト&レモンの酸味がうまいこと引き締めてくれてます。
今回は食べやすさ+コスパ重視で鶏ももを使いましたが、もっとボリューミーにしたい場合は手羽元をゴロンと入れちゃってもいいでしょう。
さいごに
次回の記事公開は、来週の水曜か金曜となる予定です。
来週月曜の朝にワクチン2回目を接種する予定、かつ1回目の副反応(すんごい眠気)はまあまあ強めに出たため、月曜昼~火曜あたりは高確率でぶっ倒れてます。
いつ復活できるかな…
【参考】