鶏肉と残り野菜でつくる岐阜のソウルフード・鶏ちゃん
みなさんこんにちは、しょっちゅうキッチンで好き勝手やってるアキオカ アヤカです。
ここのところハワイやら台湾やらのメニューが続きましたが、今回はみんな大好きB級グルメでございます。
リーズナブルな鶏肉と冷蔵庫の残り野菜でできるので、財布がさみしいときでもたくさん食べられますよ。
上記に当てはまる方もそうでない方も、ぜひお立ち寄りください。
鶏ちゃんとは?
岐阜県北部~南東部(南飛騨~奥美濃あたり)の郷土料理である鶏ちゃん(けいちゃん)は、タレに漬け込んだ鶏肉と野菜を炒めた料理です。
鶏ちゃんに使うタレは味噌・しょうゆ・塩などさまざまな種類があり、地域や家庭によって作り方はさまざまです。
鶏肉の部位や野菜の種類にも明確な決まりはないため、好きなように作っちゃってください!
鶏ちゃんはいかにして生まれたか
昔は多くの家庭で鶏を飼っており、卵を産まなくなった鶏はつぶして食べていました。
こうして始まった鶏ちゃんは、昭和30年代以降にいくつかのルートを経て人気B級グルメへと発展したのです。
大規模な養鶏の開始
昭和30年代頃、下呂で大規模な養鶏(採卵用)が始まりました。
大規模養鶏によって発生した大量のひね鶏を有効活用すべく、地元の飲食店メニューに鶏ちゃんが誕生し人気を呼びました。
お肉屋さんのサービス
同じく下呂では、お客からの要望を受けた肉屋が味付け鶏肉を売り出しました。
現在でも、県内各地のスーパーなどでいろんな味のパック詰め鶏ちゃんが販売されています。 www.hida-tengu.co.jp
ジンギスカンからの変化
郡上では戦後に牧羊が奨励され、牧羊とともにジンギスカンが広まりました。
しばらくして牧羊は衰退しましたが、ジンギスカンは鶏ちゃんに変化して現在まで残っています。
関係ないけど、ジンギスカンの歌の歌詞は「ジン ジン ジンギスカーン」までしか知りませんすいません。
肉体労働者向けメニュー
大規模公共工事(御母衣ダム建設など)にともなって肉体労働者が増えたため、多くの飲食店で労働者向け肉料理が開発されました。
このときあるオーナーが常連さん(朝鮮半島出身)に勧められて作った「鶏肉のジャン(醤)炒め」が、現在の鶏ちゃんのルーツとも言われています。
…このように鶏ちゃんにはいろいろな歴史がありますが、難しい話はこのへんにして料理に取り掛かりましょう。
鶏ちゃんを作ってみよう
〈材料(4人分)〉
鶏肉…400gくらい(もも・むね・きんかんなど、好きな部位でOK)
玉ねぎ…1/2~1個
キャベツ…1/4個
※キャベツの一部をもやし・人参・れんこん・ピーマンなどに変えてもOK!
白ごま…適量
サラダ油…適量
【A】(味噌ダレの材料)
みそ…大さじ2
料理酒…大さじ2
醤油…大さじ1
砂糖…小さじ1/2
おろし(刻み)にんにく…1かけ分(にんにくチューブで代用可)
今回はフライパンで作っていますが、一度にたくさん作りたいときや大人数で集まるときはホットプレートでの調理もおすすめです。
材料の下ごしらえ
【A】を混ぜて味噌ダレを作り、一口大に切った鶏肉になじませて15~30分以上漬け込みましょう。
鶏肉を漬けている間に、野菜を食べやすいサイズに切っておきます。
野菜を炒める
フライパンにごく少量のサラダ油をひいて熱し、玉ねぎを炒めます。
鶏ちゃんは油ひかえめのほうが美味しいので、焦げ付きにくいテフロン加工フライパンのご使用をおすすめします。
玉ねぎが少ししんなりしてきたら、他の野菜を加えます。
全体にほどよく火が通ったら、いったんフライパンから取り出しておきましょう。
鶏肉を炒める
同じフライパンを再度火にかけ、鶏肉を味噌ダレごと加えて炒めます。
鶏肉に火が通ったら、よけておいた野菜を加えます。
味噌ダレが全体に回ったら、仕上げに白ごまを加えてひと混ぜします。
鶏ちゃん実食!
今回は彩り野菜を使っていないため見た目はちょっと地味ですが、いい匂いです。
味噌+鶏肉+ごまのトリオは、炊きたてごはんとの相性抜群です。
鶏ちゃん自体はわりとヘルシーですが、ごはんの食べすぎに要注意ですよー。
味噌ダレをあますことなく味わいたい方には、ご飯の上に直接鶏ちゃんをのっける鶏ちゃん丼もおすすめです。洗い物も減るし…
さいごに
特売鶏肉の味噌ダレ漬けを冷凍しておいて野菜が余ったときに使うと、節約・時短にも役立ちます。
パック詰め鶏ちゃんは岐阜県外(東海・北陸・長野・滋賀など)のスーパーやお土産店でも購入できるため、発見したらぜひお試しください!
【参考】
【飛騨高山】山里の素朴な飯テロ・朴葉みそ
みなさんこんにちは、しょっちゅうキッチンで好き勝手やってるアキオカ アヤカです。
アキオカ家の秋といえば食欲の秋ですが、芸術の秋(芸術的な食べ方の研究)も読書の秋(レシピ本漁り)も行楽の秋(各地のグルメ探訪)も満喫するつもりです。もちろん、3密は避けますよ。
あと、スポーツ(食べる前の腹ごなし)も楽しめればと思います。すごい運動音痴ですが…
さて今回のネタは、以前飛騨高山のどこかで買っておいた朴葉みそセットです。
とりあえず牛!
気分だけでも、GoToキャンペーンに乗っかりたい
少ない肉をゴージャスに食べるにはどうすれば…
上記に当てはまる方もそうでない方も、ぜひお立ち寄りください。
朴葉みそとは?
飛騨高山(岐阜県北部)の郷土料理・朴葉みそは、朴(ほお)の葉に味噌と具材をのせて焼いたものです。
朴葉みその起源
寒さが厳しい飛騨高山では、冬の保存食として漬物が大事にされていました。
少ない食材を活用しつつ食卓に変化をつけるため、凍った漬物を焼き溶かして味噌をつけながら食べたのが朴葉みその始まりと言われています。
1年中新鮮な食材が手に入る現在は、凍った漬物の代わりに山菜・きのこ・肉(飛騨牛)などをのせた朴葉みそが好まれています。
で、朴葉ってなんじゃいな?
朴(ホオノキ)は、全国各地に自生する落葉高木です。
大きく分厚い葉には殺菌作用があり、乾燥した葉(落ち葉)は火にも強いため、食べ物の包装材や食器代わりに用いられます。
そういうわけで、「包(ほう)」が転じて「ホオ」という名前になったのだとか…(諸説あり)
朴葉みそを作ってみよう
今回は、朴葉2枚と調味みそのセットを使います。
〈材料(2食分)〉
朴葉みそセット(朴葉2枚・調味みそ2食分)…1袋
お好みの肉(薄切り牛肉がおすすめ)…200gくらい
お好みのきのこ・野菜(今回はしいたけ)…ふたつかみくらい
きざみねぎ…好きなだけ
バター少量(お好みで)
【セットを使わない場合は…】
朴葉(通販などで入手、またはそのへんで拾ってくる)…好きなだけ
調味みそ(みそ:料理酒:みりん=3:1:1)…100~120g×人数分
お好みで粉山椒・おろししょうが・刻みにんにく・七味唐辛子などを追加
具材と薬味のチョイスはお好みでどうぞ!
朴葉と具材の下ごしらえ
朴葉を取り出し、しばらく水につけてやわらかくしておきます。
朴葉がやわらかくなる前に、具材を一口サイズに切ってしまいましょう。
調味みそを手作りする場合は、材料をあらかじめよく混ぜておきましょう。
焼く!
フライパンにアルミホイルを敷き、その上に朴葉をのせます。
もしお持ちであれば、焼き網を使うとより本格的になりますよ。
調味みそ1食分(半量)を朴葉にのせ、その上に具材・きざみねぎ・バターを並べます。
フライパンの蓋を閉め、弱火~中火でじっくり加熱します。
肉に火が通ったら完成!
2食分以上作る場合は、ホットプレートを使ってもよいでしょう。
朴葉みそ実食!
洗い物をラクにするためホイルごと皿に載せていますが、見た目重視の方はホイルを外して盛り付けましょう。
具材に適量のみそをからめ、ごはんと一緒にいただきます。
朴葉由来の香ばしさとバターの風味が加わった甘めのみそが、肉とごはんの美味しさを一気にグレードアップさせます。
朴葉みそを食卓に出すとついつい箸が進んでしまうため、お米の蓄えが少ない家では敢えてみそを入れずに食べたのだとか…うーん納得!
そして、最後にちょっと余ったみそは…
余すことなくいただきます。
さいごに
今回はセットのパッケージ写真と同じ具材を使いましたが、朴葉みそに入れる具材は特に決まっていません。
薄切り肉やキノコがないときは、練り物類・蒸し野菜・刻み漬物・そのほか冷蔵庫の余りものなどを適当に入れてしまいましょう。(味噌と相性がよければ何でもOK!)
また作る機会があったら、とろけるチーズでものせてみようかな?
<参考>