【酸菜魚】酸っぱさが癖になる四川生まれのスープ
みなさんこんにちは、しょっちゅうキッチンで好き勝手やってるアキオカ アヤカです。
2022年1発めの更新ですね、あけましておめでとうございます。
昨年後半からのろのろ更新になってしまいましたが、今後ともゆるーくお付き合いいただければ幸いでございます。
マイナーな中国料理が食べたい
漬物が大量に余ってます…
でっかい川魚を釣りましたが、食べ方がわかりません!
上記に当てはまる方もそうでない方も、ぜひお立ち寄りください。
酸菜魚とは?
酸菜魚(suāncài yú)は、白身魚と酸菜(葉野菜の漬物)を煮込んで唐辛子などで味をつけた四川料理です。
酸菜魚の本場・重慶では、コイの仲間の川魚「ソウギョ」などをよく用います。
日本では要注意外来生物扱いされているソウギョですが、中国では重要な食材とされています。
川釣りでソウギョが釣れたら、ぜひ酸菜魚にしてみましょう。
※台所でさばけないようなでっかいヤツはその場でさばいて持ち帰ってもよいですが、ゴミの捨て方は自治体の指定に従ってくださいねー!あと、生食は厳禁ですよ。
もうひとつの主役・酸菜は、中国食材店で入手したコレを使います。
本場ではよく鍋料理のベースに用いられ、そのまま食べることは少ないようです。
中国の酸菜が手に入らなくても、乳酸発酵系の野菜漬物であればだいたいなんでも酸菜魚に使えると思います。
入手しやすさなら野沢菜か高菜あたり、あとは京都土産のすぐき漬、木曽のすんき漬とか…
そうそう、白菜キムチやザワークラウトあたりでもいけるかも?←乳酸発酵してない「なんちゃって製法」だと美味しくならないかも?
酸菜魚を作ってみよう
今回は、こちらのレシピをベースにしています。
〈材料(4~5人分)〉
酸菜…200g(水気を絞ったあとの重さ)
白身魚(今回はタラを使用)…1kg
【A】
片栗粉…大さじ2
みりん…大さじ3くらい
卵白…1個分
塩…小さじ0.5
ごま油…大さじ3くらい
【B】
刻みorおろししょうが…大さじ1~1.5
スライスor刻みorおろしにんにく…大さじ1~1.5
花椒…適量
輪切り唐辛子…3~4本分(一味・七味で代用可)
【C】
中華だしの素(鶏ガラスープ、ウェイパーでも)…小さじ1.5
塩…小さじ1くらい
水…1500ml
●炒め油
ごま油…適量
白ごま…大さじ1
パクチー…適量
下ごしらえ
酸菜を刻んで、水気をしぼります。
白身魚を食べやすいサイズに切り、【A】を加えて全体にからめます。
ほんまは薄切りにするんですが、でっかい骨が多かったんで妥協しました。
まず片栗粉を入れて全体になじませ、その後でみりん・卵白・塩を加えて混ぜるのがコツです。
全体がよく混ざったら冷蔵庫に入れ、20分以上休ませておきます。
具材を炒める
鍋にごま油を熱して【B】を加え、全体がきつね色になるまで炒めます。
酸菜を加えてさらに炒めます。
鍋の中身がいい具合になじんだら、【C】を加えて熱します。
鍋があたたまったら魚を加え、フタをして強火で煮ます。
魚に火が通ったら、スープ部分の完成です。
炒め油を作る(食べる直前に!)
あらかじめ、スープを深めの皿などに盛り付けておきます。
フライパンにごま油を熱し、白ごまを加えます。
油が十分にあたたまったら火からおろし、皿に直接かけます。
最後に、お好みでパクチーをトッピングして完成です。
酸菜魚実食!
いかにも乳酸発酵!な香りがするので、ちょっとドキドキします…
勇気を出してまず一口!
…お?
これけっこういけるやん!
酸っぱいことは酸っぱいんですが、スパイスとごま油の風味で中和されてまろやかな酸味に仕上がっています。うまい!うまい!!
酢の物や酸っぱい漬物が苦手な方でも、ファーストインパクトさえ乗り越えれば美味しく食べられるでしょう。
酸菜魚、いい意味で期待を裏切ってくれた逸品でした。
さいごに
食べる直前に熱した油をかける手法は、麻婆豆腐などにも応用できます。
こちらのレシピでは普通にごま油をまわしかけていますが、より本格的な味にしたい場合はぜひお試しあれ。
【ポトフ】牛肉入りの「半」本格派フレンチ
みなさんこんにちは、しょっちゅうキッチンで好き勝手やってるアキオカ アヤカです。
あら。
もう気づいたら師走の中旬じゃございませんか。
この更新もしかして年内ラストかな?いやいや、あと何回かいけるかな?
カレーの材料が余った…どうしよ?
主菜にも副菜にもなる汎用型メニュー希望!
今日は時間があるんで、料理に時間かけてみようかな?
上記に当てはまる方もそうでない方も、ぜひお立ち寄りください。
ポトフとは?
フランス料理としても有名なポトフ(pot-au-feu)は、牛肉などの肉と野菜を長時間煮込んで作る家庭料理です。
ポトフのpotは「鍋」、feuは「火」なので、ポトフを大雑把に訳すると火鍋になってしまいます。
まぁ、ポトフも火鍋(huǒguō)も日本語の「煮物」くらいのざっくりした意味なんでしょうね。
ポトフとポテ
レシピサイトなどを見ると、ウインナーやベーコン入りのポトフがたくさん紹介されています。
日本ではベーコン・ウインナー主体のものをポトフと呼ぶこともよくありますが、フレンチの世界では基本的に「牛肉と野菜を煮込んだ料理」をポトフと呼んでいます。
現在のポトフの起源は老いた耕用牛などをつぶして野菜と一緒に煮込んだ料理であり、長時間煮込んだのは固い肉を食べやすくするためだったようです。
農家の家庭料理なら、野菜がたっぷり入っているのも納得ですね。
で、豚肉またはその加工品とキャベツを入れたものはポテ(potée)となります。
ポテはケルト料理由来であり、ケルト人の食卓に欠かせなかったベーコン・ソーセージが入ります。
日本で「ポトフ」として紹介されているレシピ・写真のなかには結構な割合で「ポテ」が混ざってますが…
…まぁ、美味しそうやし細かいことはいいか。(説明がだいなし)
ポトフを作ってみよう
本格的なレシピでは、肉や野菜を長時間煮て作ったブイヨンがベースとなります。
今回のレシピは牛肉を煮出して旨味を出していますが、コンソメも使うので「半」本格派です。
〈材料(5~6人分)〉
牛肉(カレー・シチュー用)…200gくらい
ソーセージ…6~7本くらい
玉ねぎ…1個
にんじん…1本
大根…10cmくらい
キャベツ…1/8~1/4個
コンソメ…3個
水…1000ml
ローリエ…1枚
塩コショウ…適量
ウインナーはブロックベーコン・プレスハム・ミートボールなどに、野菜はじゃがいも・ブロッコリー・カリフラワー・きのこ類などに変えてもOKです。あと、セロリやレンコンあたりもイイかも。
牛肉を煮込み始める
牛肉を一口大に切り、塩コショウで下味をつけます。
血の塊や汚れが目立つ場合は、あらかじめ落としておきましょう。
水と牛肉を鍋に入れて火にかけ、煮立ったら弱火にして少なくとも30分以上じっくり煮ます。
他の具材の下ごしらえ
牛肉を煮ている間に、他の具材を切っておきます。
玉ねぎはくし形もしくは1~2cm幅に切り、他の具材は牛肉と同じくらいのサイズにしましょう。
ウインナーはカットせずそのまま入れてもいいですが、今回は切りました。
焼きたてウインナーをかじったときにアツアツの汁気が顔に跳ねて、ヤケドしたトラウマがあるのです…
牛肉が煮えたら…
牛肉がホロっとやわらかくなってスープ部分に旨味が出てきたら、コンソメを加えます。
玉ねぎと根菜類(※煮崩れしにくいやつ)を入れて、引き続き煮ます。
じゃがいもやかぶなど煮崩れさせたくない具材を使う場合は、まだこの段階では入れません!
再び鍋がフツフツし始めたら、キャベツ・ウインナー・ローリエを入れてすべての具材が柔らかくなるまで弱火で煮ます。
じゃがいも・かぶ類を入れる場合はキャベツなどと同じタイミングで入れ、柔らかくなったら火を止めましょう。
そうそう、煮立って15~20分ほど経ったらローリエを取り出すことをおすすめします。
ローリエを煮込みすぎてえぐみが出るのを防ぐためです。わたくし、よく取り出し忘れますが…
最後に塩コショウで味を調整したら、完成です。
ポトフ実食!
具材の存在感が大きいポトフは、大きめの器に盛ると映えますね。
肉と野菜類の風味がほどよくスープに溶け出し、どの具材もホロっとやわらかく仕上がっています。
これなら、風邪などで胃腸が弱っているときも食べやすいでしょう。
具材を小さめにカットして薄味に仕上げれば、離乳食としても十分イケると思います。
もうちょっとパンチをきかせたい場合は、少し粒マスタードを添えたり粗挽きコショウを足したりしてもいいですね。
さいごに
ポトフは大鍋でドカッと作ることが多いので、中途半端に余ったり飽きてしまったりすることもあるでしょう。
もしポトフのスープ部分が余ったら、残りごはんと溶けるタイプのチーズを入れると美味しいリゾットに化けます。
具材も多めに残った場合は、カレールーを入れるだけでカレーになりますよ。
【参考】
メウンタン(韓国風ピリ辛海鮮鍋)と、ティラピアのさばき方
みなさんこんにちは、しょっちゅうキッチンで好き勝手やってるアキオカ アヤカです。
…前回記事から約ひと月、またまた間が開いてしまいしたね。
富山湾ではそろそろ美味しいブリが上がってきますが、今回は富山湾で上がった別の魚が主役です。
「ちかだい」って言うからにはタイの仲間なのかと思いきや、コイツはティラピアという外来魚だそうです。
得体のしれない白身魚は、とりあえず韓国風の濃い味で煮込んでしまえばいいのです。(個人の感想です)
上記に当てはまる方もそうでない方も、ぜひお立ち寄りください。
ティラピアとは?
外来魚の一種であるティラピアは、「カワスズメ」の仲間です。
日本のティラピアはもともと戦後に食糧として持ち込まれたものであり、一時はタイの代用魚「イズミダイ」として流通していました。
しかし養殖技術向上によってタイが身近な魚になるとティラピアの人気は低迷し、しまいには「迷惑な外来魚」扱いになってしまいました。
ティラピアも、ブラックバスと似たような運命をたどってますね。ちょっと気の毒。
メウンタンを作ってみよう
メウンタンのレシピは、こちらをベースにしています。
〈材料(5~6人分)〉
【魚介類 合計1kgくらい】
ティラピアの切り身…3匹分
たらの切り身…2~3切れ
シーフードミックス(あさり入り)…1袋
豆腐…1パック
大根…1/8本
長ねぎ…1本
春菊…1袋
豆もやし…1袋
★おろししょうが…大さじ2くらい
★刻みにんにく…2~3かけ分
★水…1000ml
★あさりダシダ…大さじ2
★しょうゆ…大さじ1
★コチュジャン…大さじ1~(辛さはお好みで)
ティラピアをさばく
まず、うろこをしっかり取り除きます。
余談ですが、以前タイをさばいた後でうろこを額につけたまま外に出てしまったことがあります。はずかしや。
で、ティラピアの身をおろすわけですが…
ティラピアのはらわたにはけっこう臭みがあるらしく、もし包丁などではらわたを傷つけてしまうと身に臭みが移ってしまうそうです。
しかも、この臭みは洗ったりゆでたりしても完全になくすことは難しいとのこと。
そういうわけで、ティラピアの三枚おろしはこんな手順になります。
・シッポ側から包丁を入れ、頭側へ向けてゆっくり包丁を動かす
・腹側に隙間(はらわたが入っている空間)が見えたら包丁の向きを変え、今度は背中側から背骨方向へ包丁を動かす
・はらわた周辺以外の身が背骨から離れたら、皮を切って身を取り外す
大変もったいないですが、ハラミ部分は諦めてください…(うまくハラミを切り取る方法をご存じの方がいらっしゃったら、ぜひご一報くださいませ)
臭みを取るため、ざるに並べて熱湯をまわしかけます。
ティラピアがちょっと足りないので、タラの切り身も追加します。
他の具材もついでに下ごしらえ
野菜類ととうふは、食べやすいサイズに切っておきます。
余裕があれば、もやしのひげ根をむしっておくと食感がよくなります。
材料を煮込んでいく
鍋に大根を入れ、★を加えて火にかけます。
煮立ったらティラピア+タラとシーフードミックスを入れ、豆腐も加えてひと煮立ちさせます。
煮立ったら野菜類を入れてさっと火を通し、味を調えて完成です。
メウンタン実食!
「メウン」は「辛い」、「タン」は「鍋料理・スープ」、つまりメウンタンは「辛い鍋(スープ)」です。そのまんまですね。
今回はコチュジャンを控えめにして万人向けの味に仕上げていますが、本場のメウンタンはめちゃくちゃ辛いようです。辛いのが好きな方は、コチュジャンや一味・七味などをたっぷり入れて汗をかきながらお召し上がりください。
ちょっとだけ心配していたティラピアは、臭みをほとんど感じず身もやわらかくて美味しいです。
白身魚ならだいたいなんでもいいみたいなので、コストコのパンガシウス(ナマズの仲間)とかでもいけそうですね。
あとは、釣ってきたブラックバスとかシーバス(スズキ)あたりでも。
さいごに
メウンタンを作るときは、うま味を増やすためにぜひあさりやはまぐりを入れてください。少量でもいいので…
今回はメインがティラピアだったのでやりませんでしたが、まるごと1匹のタラやタイなど使う場合はアラも入れるとより美味しくなりますよ。
【アグチム】大人向けの韓国風ピリ辛蒸し料理
みなさんこんにちは、しょっちゅうキッチンで好き勝手やってるアキオカ アヤカです。
寒くなってくると、体があったかくなるものが恋しくなりますね。
夫からのリクエストで、今回は辛ーいアグチムを作ります。
(子どもらには、辛くない別料理を用意しておきました)
アンコウ鍋もいいけど、他の食べ方を試してみたい
白ご飯にもお酒にもあう辛い料理希望!
魚介類といっしょに、野菜もたっぷり摂りたいわ
上記に当てはまる方もそうでない方も、ぜひお立ち寄りください。
アグチムとは?
アグチム(아구찜)は、アンコウ(アグ、아구)と野菜の蒸し煮です。
で、チム(찜)は「蒸し料理」を意味します。
過去に作ったケランチム(계란찜)も、ケラン(鶏卵)を蒸した料理ですね。
↓ちなみに、こちらはチムじゃなくてムチム(和え物)です。蒸してません。
そうそう、アグチムの本場は釜山の西にある港町「馬山(マサン)」です。
釜山から馬山へは高速バスでおよそ1時間なので、釜山旅行に行く機会があったらアグチムのために馬山へ足を伸ばしてみたいですね。
…果たして、いつ行けるのやら。
アグチムを作ってみよう
今回は、こちらのレシピを参考にしています。
↑こちらのページからリンクが貼られていたページ(韓国農水産食品流通公舎)を参照したのですが、2022年4月現在リンク切れになっていて閲覧できません…
〈材料(4~5人分)〉
あんこうの切り身…500gくらい
塩(下処理用)…大さじ1くらい
あさり…200gくらい(シーフードミックスや缶詰でも可)
長ねぎ…1/2本 or 玉ねぎ…1/2個
豆もやし…1袋
せり or みつば…1袋
パプリカ…1個
水…600ml
★おろししょうが…大さじ2
★刻みにんにく…1~2かけ分
★砂糖…小さじ2
★いりこorあさりダシダ…小さじ2(和風の顆粒だしで代用可)
★コチュジャン…大さじ2~ ※好みに応じて増減してください
★しょうゆ…大さじ2
★オイスターソース…大さじ2
★みりん…大さじ2
★料理酒…大さじ2
塩(味調整用)…適量
粉唐辛子、または一味or七味唐辛子(味調整用)…適量
片栗粉…大さじ4(同量の水で溶いておく)
ごま油…大さじ2
具材の下ごしらえ
あんこうをザルに入れ、下処理用の塩を全体にまぶして40~60分ほど置きます。
アンコウに塩をなじませている間に、豆もやしのひげ根をとります。
パプリカと玉ねぎは細切りに、みつばは2~3cmに切ります。
ついでにおろししょうがと刻みにんにくも用意しておきましょう。
豆もやしを鍋に入れ、さらに豆もやしの半分が浸かるくらいの水を加えて火にかけます。
1分ほど煮たらすぐに取り出し、ざるにあげておきます。
★の調味料をすべて混ぜておきます。
鍋に湯を沸かし、あんこうを入れて下茹でします。
あんこうの表面の色が変わったらざるにあげ、流水で全体を洗います。
具材を蒸し煮にする
合わせ調味料の半量を鍋に入れ、あんこう・あさり・水を加えて強火にかけます。
沸騰したら弱めの中火にし、10分ほど煮込みます。
全体がしんなりしたらもう半量の調味料と野菜を入れ、軽く混ぜながら1分ほど加熱します。
いったん味見をして、薄い場合は塩・コチュジャン・唐辛子などで整えます。
味が決まったら水溶き片栗粉を流し入れて混ぜ、全体にとろみがついたら火を止めてごま油をまわしかけます。
アグチム実食!
はじめの一口はもう予想通りの辛さですが、これがまた白ご飯に合うんです。
アンコウの身はほどよい弾力があり、もやしやパプリカと一緒に食べることで食感のバリエーションが増えて食べ飽きません。
あと、蒸してカサの減った野菜をたくさん摂れるのもいいですね。
そうそう、現地の専門店ではアグチムをわさびじょうゆにつけて食べることも多いそうです。
唐辛子+わさびのダブルコンボに興味がある方は、ぜひお試しあれ。
さいごに
アグチムを食べる際は、なるべく白い服やフォーマルな装いを避けることをおすすめします。
我々の食べ方が下手なだけかもしれませんが、アンコウの骨を取ったりヒレをかじったりするときにそこそこの確率で赤いつゆが飛びます…
【かつおめし】氷見産の迷いがつおで、土佐名物を作ってみた
みなさんこんにちは、しょっちゅうキッチンで好き勝手やってるアキオカ アヤカです。
お久しぶりです!
前回のもずく味噌汁記事をアップした後くらいから急に本業がめちゃくちゃ忙しくなり、ブログを書く余力がありませんでした。
それはさておき…小ぶりながらお得な生がつおを手に入れたので、さっそくいただこうと思います。
上記に当てはまる方もそうでない方も、ぜひお立ち寄りください。
かつおめしと迷いがつお
細かく切って煮たかつおをご飯に混ぜ込んだかつおめしは、高知県などで広く食べられている漁師メシです。フリー素材がなかった!
しかし!
すでにお気づきの方も多いと思いますが、今回使うかつおは氷見ブランドです。
氷見って、めっちゃ日本海側ですやん!
そもそも「かつお=枕崎、高知、静岡、三陸etc.」のイメージが強いのは、かつおが黒潮(下図実線矢印)などにのって太平洋を北上するからです。
ところが!たまに迷子になって日本海側(地図点線)へ行っちゃうヤツがいまして、そいつらが日本海で水揚げされると「迷いがつお」となります。
通常より寒い環境におかれた迷いがつおは身が引き締まって美味しく、また迷いがつおの存在自体がレアなため、大きいものは高値で取引されることもしばしばです。
そういうわけで、何の因果か富山湾経由でウチのキッチンに来た迷いがつおさんをありがたく調理させていただきます。
かつおめしを作ってみよう
今回は、こちらのレシピをベースにしています。
〈材料(5~6人分)〉
米…3合
★塩…小さじ1/2くらい
★しょうゆ…小さじ1
★酒…大さじ3
★顆粒だし…小さじ1/2
生かつお…約300g(可食部のみ)
☆おろししょうが…大さじ2くらい
☆水…100ml
☆しょうゆ…大さじ2.5
☆酒…大さじ1.5
☆みりん…大さじ1.5
きざみねぎ…適量
きざみのり…適量
かつおを煮る
かつおを3枚おろしにして骨を取り除き、約1cm角に切ります。
鍋に☆を入れて煮立たせ…
かつおをドーン!
再び煮立ったら弱火にし、アクをとりながらもうしばらく煮ます。
煮汁がほとんどなくなったら火を止め、しばらくそのままおいて冷まします。
背骨から身をはずす
粗熱がとれたら背骨を取り出し、骨から身をはずします。
適当にほぐした身を鍋に戻し、全体をよく混ぜて残った煮汁をからめます。
時間に余裕があれば、もうすこし置いて味をなじませましょう。
米を炊く
米を研いでざるにあげ、30分ほどそのまま置いておきます。
炊飯器に米と★を入れ、3合の目盛りまで水を足して炊きます。
かつおめし実食!
炊きあがったご飯を茶碗に盛り付けてたっぷりのかつおをのせ、きざみねぎときざみのりをトッピングします。
生のかつおにただ火を通すとパサパサしやすいんですが、細かく切ってご飯と一緒に食べるとパサパサ感が気になりません。
かつおのタタキにはねぎや生姜などを合わせるのが定番ですが、煮つけたかつおにもよく合いますね。
のり+ねぎの代わりに、ごまや刻み大葉を足してもいいかもしれません。
今回は2本あったかつおの約1本分を使用し、残りは後日しょうがとねぎ入りガリバタじょうゆソテーにしました。こちらもやっぱり美味でした。
さいごに
冒頭でもお伝えしましたが、9月下旬くらいから本業(ライター業)の密度が急に濃くなってまいりました。「気づいたら夕方」とかザラですもんね。
ライター業に加えてチビらの世話などもあり毎日天手古舞(←「てんてこまい」ってこういう字らしいですよ)ですが、料理ネタはまあまあコンスタントにたまり続けてます。
切れ目なく仕事をいただけるのはフリーランスとして非常に有難いことでございますが、せっかく始めたブログを辞めるつもりもございません。
そういうわけで、これからはこんな感じで無理なく進める予定です。
・時間に余裕があるときは、これまで通り月・水・金更新
・時間に余裕がなくなったら、月・水・金(不定期)更新
今後とも、トラベルごはんをよろしくお願いいたします!
【参考】
【絹もずくとじゃがいもの味噌汁】珠洲の魚屋さん直伝!和食以外にもアレンジOK
みなさんこんにちは、しょっちゅうキッチンで好き勝手やってるアキオカ アヤカです。
最近、週末のたびに奥能登の芸術祭に通っています。
本来は「奥能登国際芸術祭2020」ですが、1年遅れで開催してるので「2020+」です。
コロナ感染拡大防止のため2021年9月時点では屋外展示のみ公開されており、各展示は珠洲市内各地に散らばっています。
んで、この作品の近くで…
美味しそうな魚の干物屋さんを見つけまして…
冷凍もずくとハタハタ干物をお買い上げ!
今回は、このお店で教えていただいたもずくとじゃがいもの味噌汁です。
もずくは好きだけど、酸っぱいのはちょっと苦手…
じゃがいも入りの味噌汁が好きです
最近ちょっと腸内環境がよろしくないようで…
上記に当てはまる方もそうでない方も、ぜひお立ち寄りください。
もずくあれこれ
今回使っている見附もずくは、「絹もずく」「糸もずく」などと呼ばれる「モズク」です。
これだけでは何を言ってるかちょっとわかりませんが、学術的に言うとナガマツモ科モズク属モズクになります。
絹もずくは一般的なもずくと比べてとろみが強く、のど越しの良さが魅力です。
そして、コチラの記事で使っているもずくはナガマツモ科オキナワモズク属オキナワモズクです。
フリッター風の沖縄天ぷらにすると、ぷるぷる食感が際立ちます。komonjocooking.hatenablog.com
全国的にみると絹もずくはわりとレアものであり、全国の大手スーパーなどで「もずく」と銘打っているのはたいていオキナワモズクです。
祖母のもずくはひとあじ違う!
過去記事でちょいちょい触れてますが、母方実家は丹後(京都府北部)の海の近くにあります。
そういうわけで実家にいたころは祖母からよく海産物をもらって食べてたんですが、祖母からもらったもずくの歯ごたえはスーパーで買ったもずくとは全く違っていました。
ほどよい弾力で歯を押し返してくる、なんとも頼もしいシャッキシャキ感です。
カンのいい方ならもうお分かりかと思いますが、丹後のもずくもまた沖縄もずくとは異なるものでございます。
「石もずく」とも呼ばれるこのもずくはナガマツモ科イシモズク属イシモズクというやつで、丹後以外では青森などでよく販売されています。
そうそう、過去記事の「クロモ」ももずくの仲間でしたね。これまたレアものです。
もずくとじゃがいもの味噌汁を作ってみよう
〈材料(5~6人分)〉
生もずく…150~200g
じゃがいも…2個くらい
水…900ml
顆粒だし…小さじ1強くらい
お好みの味噌…大さじ2~3くらい(お好みで)
もずくを塩抜きする
今回は流水で2~3分ほど揉み洗いするだけで塩気が抜けましたが、流水洗いだけでしょっぱさが消えない場合はしばらく真水につけてから再度流水で洗いましょう。
具材の下ごしらえ
じゃがいもの皮をむき、食べやすい大きさに切ります。
味噌汁を作る
鍋に水・顆粒だし・じゃがいもを入れて火にかけます。
もずくを叩く
じゃがいもを煮ている間にもずくをまな板に広げ、細かくなるよう包丁で叩きます。
根気よく叩き続けると、ペースト状に近づいていきます。
じゃがいもがやわらかくなりかけたらもずくを加え、ひと煮立ちさせます。
最後に、味噌で味を調えて完成です。
もずくとじゃがいもの味噌汁実食!
もずくを細かく刻んだことでとろみが強まり、つるんとしたのどごしを楽しめる贅沢味噌汁に仕上がりました。
つるつる仲間(?)の絹ごし豆腐を合わせてももちろん美味しいと思いますが、ホクホクじゃがいもを合わせることで食感にバリエーションが生まれて飽きずに楽しめます。
まぁ、この辺は好みかな。
さいごに
日本では「もずく=和食」のイメージが強いですが、アイデア次第でいろいろな料理に応用できます。
・ダシダ+ごま油で韓国風
・鶏ガラスープ+ごま油少々で中華風
・コンソメスープで洋風
あと、もずくは中国や台湾で食べられている「髪菜」にも似ているとのこと。
輸入食材店などで乾燥髪菜を入手できるらしいので、見つけたら試してみようと思います。
【イシダイ(シマダイ)のいしる煮】いろんな地魚や釣った魚で…
みなさんこんにちは、しょっちゅうキッチンで好き勝手やってるアキオカ アヤカです。
スーパーの鮮魚コーナーをうろついていると、意外な「地物」に出会うことがあります。
今晩のメインディッシュは、磯釣りのターゲットにもなるシマシマのあいつです。
珍しい鮮魚を買ったけど、食べ方がいまいちわからん…
とにかく簡単にできる魚料理希望!
今日は和食が食べたいです
上記に当てはまる方もそうでない方も、ぜひお立ち寄りください。
シマダイとは?
シマダイは、磯釣りで人気の「イシダイ」の幼魚です。
日本国内では、本州以南の海でよく見かけますね。
イシダイがさらに大きくなるとシマが消えていき、代わりに口の周りが黒くなって「クチグロ」と呼ばれるようになります。
ただしクチグロになるのはオスだけで、メスは大きくなっても薄めのシマが残ったままだとか。
イシダイは芸もできます
魚津水族館(富山県)の「おさかなショー」では、イシダイたちによるくす玉割りや輪くぐりなどの芸を見ることができます。
何年か前に見たことあるんですが、惜しいことに写真が残ってません。たぶん、ちょろちょろする子どもらの制御で手一杯で撮影する余裕がなかったんやと思います。
過去には、宝箱からガンダムを出したりもしたのだとか。
「僕が一番、ガンダムをうまく出せるんだ」とか、見てみたかった…
イシダイの賢さや愛嬌をアピールしておいてなんですが、、、
さあ、いよいよお待ちかねの調理&実食パートです。
シマダイのいしる煮を作ってみよう
〈材料(2~3人分)〉
シマダイ…8匹
★料理酒…150ml
★みりん…75ml
★しょうゆ…大さじ2弱
★いしる…大さじ2弱
おろししょうが…大さじ1弱くらい
シマダイをさばく
まず、うろこを取ります。
お腹に切れ目を入れてはらわたをかき出し、全体をよく水洗いします。
煮る
フライパンに★を入れて火にかけます。
フライパンがフツフツしはじめたら、シマダイを並べます。
おろししょうがを入れておとし蓋をし、フライパンに蓋をして弱火で15分ほど煮ます。
全体に火が通ったら火を止め、数時間おいて味をなじませます。
シマダイのいしる煮実食!
食べる前に軽く温めなおし、身をくずさないよう注意しながら盛り付けます。
体が小さいのでチマチマ食べなきゃいけませんが、身離れがよくて食べやすいです。
上品&淡泊な味にいしる独特の香りが加わって、ごはんによく合う味になりました。おかわりください。
魚の目の下には、口を動かすための筋肉がついています。
この部分はよく引き締まっており、小さいけれどぜひ味わってほしい部分です。
尾頭付きの鯛や大型魚の頭が入ったあら汁などを食べる機会があったら、ぜひお試しください。
さいごに
シマダイおいしかった…と余韻にひたる間もなく、またしても夫が新しい魚を買ってきました。
これもしかるべき方法でさばいて冷凍しておいたので、次回か次々回あたりのテーマに起用するつもりです。
【参考】