19世紀のレシピで作る「懺悔の火曜日のパンケーキ」
みなさんこんにちは、しょっちゅうキッチンで好き勝手やってるアキオカ アヤカです。
以前作ったオレンジピールを有効利用すべく、久々にタイムトラベルごはん海外版をやってみようと思います。
余った小麦粉や牛乳を使い切りたい
お腹が減ったので食い改めたい
いつかイギリスでパンケーキレースに出るぞ!
上記に当てはまる方もそうでない方も、ぜひお立ち寄りください。
懺悔の火曜日のパンケーキとは?
懺悔の火曜日のパンケーキは、四旬節が始まる前日の「懺悔の火曜日(パンケーキ・デイ)」に食べるパンケーキです。
キリスト教圏では、四旬節(復活祭の前の40日間)に罪を悔い改めつつましく過ごす習慣があります。
イギリスやアイルランドでは、四旬節はイエス・キリストの断食にあやかり贅沢品を控える期間とされてきました。
そのため、告解の火曜日に卵・牛乳・砂糖・バター(いずれも昔は贅沢品)を使い切ってしまう風習が生まれたのです。
難易度MAXのパンケーキ・レース
むかしむかし、イギリスのとある村でとある奥さんがパンケーキを焼いていました。
その日は告解の火曜日であり11時に教会へ行く予定でしたが、奥さんは忙しすぎてそのことを忘れていたのです。
鐘の音を聞いてパニクった奥さんは、なんとパンケーキののったフライパンを持ったまま教会へ走っていってしまいました。サザ●さんかな?
現在のパンケーキ・レース
パンケーキ・ルール自体がゆるいイベントなのでルールはさまざまですが、おおむね以下の通りです。
・エプロン姿の参加者が、パンケーキののったフライパンを持って走る
・走りながら一定回数以上トス(手首のスナップをきかせてパンケーキをひっくり返す)しなければならない
・トスの際は、それなりに高く投げなければならない
・パンケーキを落としたらペナルティあり
最近では、日本のお祭りキングもレースに参加されました。
懺悔の火曜日のパンケーキを作ってみよう
今回のレシピ出典元は、 過去記事でも登場したパンケーキの歴史物語(ケン・アルバーラ 著/関根 光宏 訳、2013)です。
で、この中で紹介されているチャールズ・エルミー・フランカテリ著「労働者階級の簡単料理 A Plain Book for the Working Classes(1852年)」のレシピをもとにしています。
〈材料(2~3人分)〉
薄力粉…170g
牛乳…280ml
卵…2個
塩…小さじ0.5 ※元のレシピはかなりしょっぱいため、量を調整しています
ナツメグ…少々
レモンピールまたはオレンジピール…適量(今回はオレンジピールを使用)
フライパンにひく油(バター・マーガリン・サラダ油など)…適量
タネを作る
小麦粉をボウルに入れ、中央をくぼませます。
塩・ナツメグ・刻んだオレンジピール・牛乳少々(分量内)を加えてかき混ぜます。
卵を割り入れ、全体がペースト状になるまで混ぜます。
残りの牛乳を加え、生地がなめらかになるまでよく混ぜます。
タネを焼いていく
フライパンを火にかけてよく熱してから弱火にし、うすく油をひきます。
お玉1杯分のタネを円く流し込み、1分ほど焼きます。
水気がとんで生地が固まったら裏返し、両面をよく焼きます。
お皿に盛り付けたら、好みで少量の砂糖をふりましょう。
折らずにペランと盛り付けてもよいですが、個人的には2つ折り~3つ折りにすると盛り付けやすいと思います。
懺悔の火曜日のパンケーキ実食!
とりあえず2枚盛り付けてみました。
全体的に茶色っぽいのは、ナツメグの色が出ているためですね。
元レシピに忠実に作ったらえらく塩気が強かったため、このブログでは塩の量を1/3に減らして紹介しています。
やたらとしょっぱくてお腹にたまりやすいのは、たくさん汗をかくハードワーカー向けレシピだったからでしょうか。
全体的に素朴な味わいですが、オレンジピールの香りと甘味がちょうどいいアクセントになります。
もし柑橘系ピールがなかったら、レーズンやらナッツやらを混ぜ込んでもいいかもしれませんね。
さいごに
わたくし、この記事を火曜日にアップしようとして月曜日の昼にパンケーキを食べてしまいました。
しかも、この記事をアップする日はただの火曜日であってパンケーキ・デイではありません。※2020年のパンケーキ・デイは2/25でした
パンケーキ・デイではない日に懺悔のパンケーキを食べたことについては反省してますが、ブログはしれっと続けるのでどうぞお付き合いください。
【参考】